【令和8年度】年末調整の申告書まとめ|様式の変更点と書き方(扶養控除、基礎控除、配偶者控除等、保険料控除)

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2026年(令和8年分)の年末調整では、税制改正の影響を受け、申告書の様式や書き方が変更されます。
従業員から申告書を回収する人事・給与担当者は、どの書類を誰に提出してもらうのか、前年からどこが変わったのかを把握しておくことが大切です。
本記事では、令和8年分の年末調整で使用する主な申告書を一覧で整理したうえで、各様式の変更点や記入時の確認ポイントを解説します。

今年の年末調整の改正内容を、1冊にまとめました。改正のポイントを詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

令和8年分の年末調整で使う申告書の一覧  

年末調整では、従業員の家族構成や加入している保険、住宅ローン控除の適用状況などに応じて、提出する申告書が異なります。主な申告書は次のとおりです。

申告書

対象者

前年との違い

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

年末調整を受ける従業員(扶養親族がいない方も対象)

扶養親族等の所得要件の変更により、記載方法が変更されています。

給与所得者の基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書

いずれかの控除を申告する従業員

基礎控除額や配偶者控除等の判定欄が、改正後の控除額・所得要件に合わせて変更されています。特定親族特別控除の控除額を計算する欄も見直されています。

給与所得者の基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書

いずれかの控除を申告する従業員

基礎控除額や配偶者控除等の判定欄が、改正後の控除額・所得要件に合わせて変更されています。特定親族特別控除の控除額を計算する欄も見直されています。

給与所得者の保険料控除申告書

各種控除の対象となる保険料等を支払った従業員

23歳未満の扶養親族がいる場合の生命保険料控除の特例に対応した記載欄が追加されています。

給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書

住宅ローン控除を受ける、入居2年目以降の従業員

–

以下に記載する内容に関しては、財務省・総務省・国税庁・日本年金機構から発表されている2026/7/21時点の情報からご案内する内容となります。
今後の情報によってはご案内した内容に変更が生じる場合がございます。最新情報は関係省庁のWebサイトなどでご確認ください。

扶養控除等(異動)申告書:変更点と書き方

基礎控除の見直しに伴い、以下の通り扶養親族等の所得要件が改正されました。
新たに扶養控除等の対象となる扶養親族等を有することとなった従業員の方は、その旨を記載した「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出することとなります。

扶養親族等の区分

所得要件 

改正後 

改正前

扶養親族

同一生計配偶者

ひとり親の生計を一にする子

62万円以下

58万円以下

特定親族

62万円超123万円以下

58 万円超123万円以下

配偶者特別控除の対象となる配偶者

62万円超133万円以下

58 万円超133万円以下

勤労学生

89万円以下

85万円以下

新たに扶養控除等の対象となる扶養親族等を扶養控除等申告書に記載する際には、「令和8年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の「異動月日及び事由」欄に「令和8年12月1日 改正」などと記載します。

出典:国税庁「令和8年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」

基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書:変更点と書き方

基礎控除額が4万円引き上げられ、基礎控除の特例による上乗せ額が最大42万円まで引き上げられることとなりました。令和8年分の様式では、基礎控除や配偶者控除等の所得要件の見直しを反映し、控除額の判定欄が変更されています。特定親族特別控除の控除額を計算する欄も、改正後の内容に合わせて変更されています。

国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」(令和8年)
財務省「令和8年度税制改正」(令和8年4月発行)
財務省「令和7年度税制改正」(令和7年4月発行)
の情報をもとに作成

基礎控除申告書

基礎控除額を判定する「控除額の計算」欄が、改正後の控除額に合わせて変更されます。

出典:
国税庁「令和7年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」
国税庁「令和8年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」

配偶者控除等申告書

配偶者控除・配偶者特別控除の適用を判定する欄が、改正後の所得要件に合わせて変更されます。

出典:
国税庁「令和7年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」
国税庁「令和8年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」

特定親族特別控除申告書

特定親族特別控除額を算出する「控除額の計算」欄が変更されます。

出典:
国税庁「令和7年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」
国税庁「令和8年分給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」

令和8年11月30日以前に年末調整を行う場合の基礎控除申告書の記載方法

令和8年分の様式は、令和8年12月1日以後に行う年末調整において使用します。
令和8年分の所得税について、令和8年11月30日以前に年末調整を行う場合は令和7年分の様式を補正して使用します。

※令和7年分の様式の補正方法については、国税庁の資料には明記されていないため、2026年7月21日時点で省庁へ問い合わせを行った際の回答をもとに記載しております。

出典:国税庁「令和7年分基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」

保険料控除申告書:変更点と書き方

新生命保険料に係る一般生命保険料控除について、居住者が年齢23歳未満の扶養親族を有する場合には、当該一般生命保険料控除の控除額の計算方法が変更となりました。
また、旧生命保険料及び上記の適用がある新生命保険料を支払った場合には、一般生命保険料控除の適用限度額が6万円(現行4万円)とされました。

年間の新生命保険料

控除額

30,000円以下  

新生命保険料の全額 

30,000円超 60,000円以下  

新生命保険料×1/2+15,000円 

60,000円超 120,000円以下 

新生命保険料×1/4+30,000円 

120,000円超 

一律60,000円 

「生命保険料控除」欄について、23歳未満の扶養親族を有する場合の特例に対応した記載欄が追加されました。あわせて、該当する扶養親族の有無と控除額を判定できるよう、申告書の様式が変更されます。

出典:
国税庁「令和7年分給与所得の保険料控除申告書」
国税庁「令和8年分給与所得の保険料控除申告書」

住宅借入金等特別控除申告書

住宅借入金等特別控除申告書は、住宅ローン控除を年末調整で受ける従業員が提出する書類です。初年度は確定申告が必要で、勤務先での年末調整による控除は原則として2年目以降が対象です。
申告書の交付方法には、書面と電子交付があります。電子交付を選択した場合、申告書はe-Taxのメッセージボックスに格納されます。従業員が必要書類を準備できるよう、対象となる条件や提出期限を早めに案内しましょう。

担当者向けチェックリスト

申告書の回収後は、書類がそろっているかだけでなく、記載内容や証明書との整合性も確認します。特に次の点に注意しましょう。

  •  令和8年分の最新様式を使用しているか
  • 扶養親族や配偶者の所得見込みが、改正後の要件と合っているか
  • 申告書に必要事項や異動事由が記載されているか
  • 保険料控除証明書などの添付・提出が必要な書類がそろっているか
  • 住宅ローン控除の対象者が、必要な申告書や証明書を提出しているか
  •  記入漏れや計算誤りがあった場合の差し戻し方法が周知されているか

申告書の名称や記入欄が変更されていることに気づかず、従業員が前年と同じ感覚で記入し、記載漏れが生じることがあります。提出を依頼する際に、変更点と記入例をあわせて案内すると、確認や差し戻しの負担を抑えやすくなります。

申告書の回収を電子化する場合

紙の申告書を使う年末調整では、書類の配布、回収、転記、保管に多くの手間がかかります。記入漏れや転記ミスがあれば差し戻しも必要です。
年末調整を電子化すると、従業員は画面の案内に沿って入力でき、担当者は提出状況をシステム上で確認できます。入力チェックや控除額計算の自動化により、作業時間の短縮と記入漏れ・計算ミスの防止が期待できます。控除証明書を電子データで提出できれば、紙書類の管理負担も軽減できます。

電通総研の統合HCMソリューション「POSITIVE」は、年末調整に必要な申告書の作成・回収から進捗管理までをオンラインで行えます。従業員と担当者の双方にとって分かりやすい手続きに切り替え、繁忙期の業務負担を減らしたい企業の方におすすめです。

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年末調整の申告書に関するよくある質問

年末調整の書類はいつまでに提出する?

従業員が勤務先へ提出する期限は会社ごとに異なります。年末調整は11〜12月に集中するため、社内期限を確認し、控除証明書などを早めに準備しましょう。

転職した場合、年末調整に必要な書類は?

年の途中で転職し、年末まで現在の勤務先に在籍している場合は、原則として現在の勤務先で前職分を含めて年末調整します。前職の給与や源泉徴収税額を確認するため、「給与所得の源泉徴収票」の提出が必要です。確認できない場合は、本人が確定申告で精算することがあります。

住宅ローン控除は年末調整で申告できる?

住宅ローン控除を受ける最初の年は、原則として確定申告が必要です。給与所得者は、2年目以後、所定の要件と必要書類を満たせば年末調整で控除を受けられます。

保険会社HPからダウンロードした「保険料控除証明書データ」を添付しても、紙のその証明書を、別途申告書に添付しなければならないのか?

保険会社から取得した控除証明書データを、勤務先が対応する年末調整システムを通じて電子的に提出する場合、原則として証明書を紙で添付する必要はありません。ただし、申告書の内容を確認するための添付書類には、電子データで提出できず、紙での提出が必要なものもあります。

まとめ

2026年分の年末調整では、複数の申告書の様式・書き方に変更があります。年末調整業務が忙しくなる前に理解しておきましょう。

年末調整の時期は、申告書の回収や内容確認、不備の差し戻しなどが重なり、担当者の負担が大きくなります。従業員が迷わず申告でき、担当者が提出状況を把握しやすい環境を整えることが、業務を円滑に進めるポイントです。

年末調整を正確かつ効率的に処理するには、人事システムの活用も有効です。「POSITIVE」を活用すれば、申告書の提出依頼、不備連絡、回答状況の確認などをオンラインで行い、従業員とのやり取りや進捗管理の負担を軽減できます。

年末調整の進め方や業務負担に課題がある場合は、現在の運用、手作業が多い工程、問い合わせが集中する場面を整理することから始めましょう。「どの業務を電子化すべきか分からない」「自社に合う効率化する方法を知りたい」という場合は、電通総研へご相談ください。

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